引っ越しにおける最大の関心事項はやはり「費用」です。

多くの業者が乱立する引っ越し業界において、見積もりを複数社から取ることは消費者にとて当然の方法となりました。

ここでは引っ越しにおける相見積もりの重要性とそのポイントをわかりやすく紹介してみようと思います。

まずは概算の相見積もりを取ってみよう

引っ越し費用の見積もりは簡単には出てこない

引っ越し業者に見積もりを依頼すると、家族構成や住宅の間取り、さらには荷物の総量などの詳細が確認されます。

しかも最終的には、訪問して現場を確認しなくては見積もりを出すことが難しいと言われることも多いようです。

これは特に大手の業者に多い傾向ですが、概算とはいえ安い見積もりを出してあとでトラブルになることは避けたい一方、他の競合相手に負けるような高い見積もりは出したくないという心理が働いているようです。

引っ越し業者サイトには一括見積サイトと提携している場合が多くあります。
依頼主の多くは、たとえネットといえども一社一社のサイトを訪問し、必要事項を入力して見積もりを請求するという面倒な作業を嫌います。まして電話による見積もり依頼などは言わずもがなです。

そこで一度情報を登録すると複数社がその条件に見合った概算見積もりを出してくれるシステムが「一括見積サイト」の概要というわけです。

同一条件で提示される見積もりは比較が簡単であり、入力情報も一度で済みますから、これを活用しない手はないといったところでしょう。

概算見積もりをしっかり比較検討すれば、ある程度の相場とともに、依頼する候補となる業者がいくつかに絞り込めるはずです。

その後は一度電話をして、訪問見積もりをお願いする日程を決めましょう。もちろんここでの電話応対も重要なポイントです。
電話応対では、その会社の社員教育が垣間見えることがあります。どんなに営業マンの雰囲気が良くても、電話応対の悪い会社はおすすめできません。

ある程度目星をつけた業者に実際営業マンによる訪問見積もりをお願いするのですが、このとき最も安い金額を提示しそうな業者を最初に呼びます。
これはその後に来る業者と、実際に提示された見積もり額をもとに交渉するためのものです。

相見積もり自体は決して後ろめたいことではありませんから、堂々と複数社に訪問見積もりを依頼していることを告げておきましょう。

訪問見積もりを全て終え、実際にどの会社に依頼するか決める段階では、さらに突っ込んだ内容に踏み込んだ説明を求めましょう。
具体的には当日考えられるトラブル、追加費用、オプションに有無などです。

このことでしっかりとした説明ができないような業者は、のちのちトラブルが発生する危険があるので要注意です。
最後の最後は「御社に依頼しようと思っているが、追加費用については総額に含めてほしい」などの交渉も行ってみましょう。

もちろん、取り決めた事項については一筆貰っておくことが重要です。

どのような引っ越し業者であっても、依頼主の意思を尊重することが求められます。最初から高圧的な業者は論外ですが、こちらも引っ越しについては素人である点は素直に自覚しましょう。

そのうえで、たとえば当日は時間にある程度余裕があるから「時間が流動的な午後便」で構わないし、多少の時間のずれには文句を言わないといった「内実に関係する条件提示」を行うことで、多少なりとも交渉がスムーズになります。

営業マンも依頼主が「引っ越し業界に理解がある」と知れば、無駄な交渉事はしなくて済む分、ポイントだけを押さえた交渉を行うかもしれません。

引っ越し業界には、引っ越しだけを専門に行う業者と、普段は運送業を行っていて、依頼があれば引っ越しを行う業者がいます。
両業者は同じ荷物を運ぶ業態でありながら、その内実は大きくことなります。

単純な話、家具を室内に運び入れることと、玄関先まで決まったサイズの荷物を運ぶことは別問題なのです。

引っ越しのバイトをしたことがある人は、専門業者の技術に度肝を抜かれたかもしれません。およそたった二人の人間で運べないものがないのではないかというくらい、専門の引っ越し業者の技術レベルは高いのです。