引っ越しにおいて最も苦労する作業が荷作りです。
どれだけ時間に余裕をもっていても、いざ始めてみたら一向に終わる気配がなく、引っ越し当日までその作業が続くなんてことは良くあるものなのです。
いかに効率よい荷作りを行うか。そのテクニックをご紹介していきましょう。
目次
荷作り計画とスケジューリング
使わないものから荷作りを始めることが鉄則
荷作りにおける最大のポイントは、使わないものはさっさと段ボールに詰めてしまうことです。
実際、すでに引っ越しを終えて数年が経つ家において、いまだに荷ほどきが為されていないものがあるというケースもザラなのですが、これは単に「使わないものをまとめて段ボールに詰めた結果、使う機会がないまま数年が経過した」という結果なわけです。
特に衣類に関していえば、季節によって衣替えが行われているはずですから、引っ越しを終えた後もしばらく着ないような衣類をまとめて段ボールに詰め込む作業というのは、かなり早い段階で行えるということになるのです。
使う場所ごとに荷作りすることで、荷ほどきが楽になる
キッチンや書斎、リビングなど、場所ごとに荷作りをする際、さらにその場所をブロックで細分化して荷作りをすることは効果的です。
いったん荷物を詰め込んだ段ボールを、何かの都合で開けなければならなくなったとき、多くのひとは段ボールに書かれた「中身の記載」を頼りにします。
しかし、その段ボールに詰め込んだ荷物のすべての名称を書き込むことは、そうそう容易いことではありません。
荷作りをエリアごとに分ける意味
そこでポイントになるのがエリアごとの荷作りです。人間の記憶は不思議なもので、その箱に何を入れたかは覚えていなくとも、普段生活している住居のどこになにがあったかはかなり正確に覚えていたりするものなのです。
段ボールにそのエリアが書かれていれば、記憶をたどってそこに何があったかを想像することはすんなりできたりするのです。
荷ほどきの際にエリア分けが効果を発揮する
住居の場所ごと、さらにそのエリアごとにまとめられた荷物は、新居においても同様の場所に配置されます。もちろん新しい家では家具の配置などが異なるため、完全に一致することはありませんが、それでも大まかな配置に変わりはないものです。
一度開封した荷物が全く別の場所で使用するものであった場合、その移動の手間が無駄になってしまいます。
荷作りの計画には、それが開封される荷ほどきまで計算しておくことが重要なポイントとなるわけです。
荷作りの基本テクニック
重い荷物 軽い荷物
引っ越しで知っておかなければならないのは、荷物にはそれなりの衝撃が加わるということです。
たとえばトラックに積まれた荷物はそのトラックが走る路面状態によってさまざまな衝撃を受けます。
また、トラックの後輪付近、つまり荷台の後方に積み込まれた荷物ほど、走行中に生じる衝撃の影響が大きくなります。
引っ越し業者さんの多くは重い荷物ほど車体の中央、つまり荷台の前方に積み込み、軽い荷物ほど車体後方に積み込みます。これは重い荷物が大きく動くことで、破損のリスクが高まるからです。
荷作りの際は、極端に重い荷物は作らないことが重要になります。具体的には段ボール箱は大きいものと小さいものを用意して、重いものは小さな段ボールに、軽いものは大きな段ボールに詰めることです。
そうすることで、重量の分散化が図れるので、衝撃による破損のリスクも軽減されるというわけです。
ワレモノの取り扱いについて
食器類や家具調度品のなかには、ガラス製品などのワレモノも多くあります。荷作り後の箱の外部に「ワレモノ注意」の表記をすることは当然ですが、それで必ず無事に届くという保証はありません。
当然、そういったワレモノについては緩衝材やタオル、新聞紙などで梱包したうえでの荷作りが必要になります。少しでもたくさん詰め込みたいからといって、スペースをとる緩衝材を少なめにすることはおすすめできません。
また、逆に隙間の空いた状態での荷作りもNGです。ワレモノは多めの緩衝材によって、段ボールの内部で動かなくなっている状態で荷作りしましょう。
「すぐに使うもの」というカテゴリーをひとつ残す
引っ越しのギリギリまで使っていたものは、たいていの場合引っ越し後すぐに使うものになります。これらのものはひとまとめにして、エリア分けとは別にして最後に荷作りしましょう。
逆に、すぐに使うかもしれないと感じるものであっても、安価なものであれば思い切って荷作りしてしまうのもひとつの方法です。
仮にその後必要になっても購入してしまえば良いわけですし、荷作りしないで残しておくものは、極力少ないに越したことはないからです。